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海外研修に行って来ました![ドイツ編]

前回のレポートから時間が空いてしまいましたが…。
2012年5月、イギリス・ドイツへ海外研修へ行って来ました。
前回のレポートは「イギリス編」としてご紹介いたしましたが、続編の今回は「ドイツ編」。
本研修の目玉であるドイツ・リハテック2012の参加と、オットーボックサイエンスセンターの見学、そしてドイツの街並のレポートです。

今回の研修のメインイベントである、ドイツ・ライプチッヒでのリハテック2012会場の入口にあったとっても大きなポスターをバックに記念に1枚。各国の国旗が絵にある通り、非常に国際色豊かなことがうかがえました。
会場はガラスと金属パイプを駆使して出来ており、とにかくカッコ良く、今でも脳裏に焼き付いています。

リハテック内には義肢・装具・車椅子・材料や工具・靴関連等さまざまな展示がされていました。機能面もさることながら、デザイン的にも秀逸な装具が展示されており、配色やベルトの配置が面白いのが印象的。写真右は、日本のラポック(今仙技術研究所)のブース。日本語が通じる数少ないブースでした。
展示の方法やブース構成などは、参考になるべき点が多々ありました。

足底装具作製用のスキャナー。世界的にもCAD/CAM導入が進んでいる証拠です。

弊社で導入しているP&O(義肢装具)CAD/CAM(写真左上)とオルティマ(インソール用 CAD/CAM)のブースもありました。
足底の計測している様子を見ることができたのもとても参考になりました。ソフトの扱い方についてのレクチャーも受けることができ、使いこなすコツを教えていただきました。また、オルティマのブロックの展示(写真左下)では色の違いが硬さの違いで、それぞれに用途があることを再確認できました。

古い時代の義肢装具製作手順展示ブース(写真上段左)では、側彎・ポリオなどの装具に進化の跡が見られました。20年前の装具の展示(写真上段右)。今見るとやはり古さを感じてしまいますが、当時はこれが最先端だったのだと…。
長靴や脚長差補正靴など(写真下段)、参考になるものが多数展示されており、やはり機能面とデザイン面の融合が必要なのだと痛感しました。

大胆なトリミングの下腿義足。新しいライナーのデモもしていました。
オットーボック社のブースでは、義足用ライナーのキャッチピンの新型を発見!先が少し曲がるようになっており、シャトルロックに入りやすくなったようです。これはヒット間違いなし!?
日本に導入されていない商品も多数あり、実際に使ってみたい!と思うものがたくさんありました。
リハテックでは、全部のブースを見学しましたが、製品について質問をしたいと思っても、英語が出来ない自分に歯がゆさを感じたものの、非常に有意義な経験となりました。

ベルリンにあるオットーボック・サイエンスセンター。
建物の壁面に映し出された数点のポインター(明りの点)が動き、人間の歩く動作を表現していました。発想も独創的であり、視覚的効果も高く、建物のデザイン性の高さなど、オットーボック社のセンスの良さを改めて感じました。建物内にはオットーボック社のこれまでの歩みがわかるパネル展示などがあり、そして見学者と一緒にパネルや設備等を回って案内してくれる方がいて、我々も案内を受けました。
新しい長下肢装具の動きを体験出来る設備を見せてもらい(写真右)、この他にも多数の体験設備がありました。我々以外にも各国から多数の見学者が老若男女関わらず訪れており、それぞれにオットーボックの理念に関心を抱いている様子がうかがえ、私たちもオットーボック社の製品の理解を深められたのではないかと思います。

ホテルがあるベルリンとライプチッヒの移動には、鉄道を利用しました。その際に車窓から見えた、沢山の風車(写真左)。風力発電に力を入れているというドイツ。日本は各々の生活スタイルの再考をして、原子力発電に頼り切らないような方向に向かうべきでは…と考えてしまったり。
日本でよく見かける、過剰では?と感じてしまう明るい看板や室内は、ドイツでは見かけることはなく、逆に明暗を上手に使っていて、センス良く感じる街並みでした。
ベルリン駅から少し歩くと、「ベルリンの壁」がありました。学生時代に教科書で見たあの場所、一度は訪れてみたい場所だっただけに、感無量でした。観光客もやはり多く見られました。

ドイツの信号機(写真上段)。異国情緒あふれる風景に、すっかりおのぼりさん状態…。青信号の人型も日本と違い、体型やポーズがちょっとユニークでした。
不思議なオブジェのような壁(写真下段)。その壁に手をはめ込んでみた、の巻。自分は元々手が小さいので、比較対象に不適切?(笑)型があったら入りたいのです…。トリッシャムみたいに見えますね。

そしてコレ!ベルリン市内でいたる所にあったクマのオブジェ達。後に調べたのですが、これはバディーベア(Buddy Bear)といい、2001年に約300体のベアが道路や広場に設置されたのがきっかけとなったそうです。
逆立ちや正立ち、ペイントの多彩さなど違いがそれぞれあり、店の看板的な要素が感じられるものもありました。


[おまけ]ロンドンのヒースロー空港で食べた、日本食?の食堂「wagamama」での味噌ラーメン。
ラーメンは日本で食べるほうが絶対に美味い。海外に行ったら、その国の美味いものを探して食べたほうがいい、という貴重な体験が出来たラーメンです。

ドイツでは、建物や風景から、イギリスとの違いを強く感じました。ベルリンでの宿泊先のホテルは、イギリスのホテルと価格は同じでありながら、これまで経験したことの無い程美しく、素晴らしいホテルでした。
ライプチッヒでのリハテック2012は想像以上の規模で、会場の広さ、展示ブースの種類の豊富さや規模の大きさ、参加者の多さ・国の多様性など、終始圧倒されていました。
CAD/CAMの導入がトレンドのようで、何件かあるCAD/CAM機器メーカーのデモンストレーションブースはどこも人だかりとなっていたのがとても印象的で、ブース出店の際に参考にできる部分がたくさんありました。

今回の海外研修では、今まで気が付かなかった日本の良さ・悪さというところを改めて考えさせられるものだったと思います。それぞれの国に良い所・悪い所があり、それを実際に見て聞いて感じて体感するということの大切さを感じました。この研修で学んだ多くのことを、毎日の業務に活かして行きたいと思います。

文責:弘前支店 工藤健史