ここから本文です

装具

義肢の部位四肢・体幹の機能障害の軽減を目的として使用する補助機具です(JIS用語)。
けがや病気でからだの機能が低下したときや失われたとき、麻痺などによる力の低下の補助、変形の矯正・予防、体重の支持などに使用するものを、医師・リハビリスタッフと共に検討し、製作します。
装具は、大きく分けて「上肢装具」「体幹装具」「下肢装具「靴型装具」に分けられ、名称は左図のようになっています。

上肢装具

肩から指先までの各部位に装着する装具です。

肩装具

肩装具(画像左:硬性、画像右:肩鎖関節装具)
肩関節の固定、安静を目的として用いられます。

手関節装具

手関節装具(上から長対立装具、短対立装具、手背屈装具)長対立装具・短対立装具・把持装具など様々な装具があります。手関節の機能や症状により選択します。

指装具

指装具(画像上:マレットフィンガー 画像下:CM関節症装具関節の伸展・屈曲拘縮の矯正や、安静固定に用いられます。

ファンクショナルブレース

ファンクショナルブレース各部位の骨折に用いられます。プラスチックで包み込むことで患部を圧迫し固定します。

体幹装具

首から腰までの各部位に装着する装具です。

軟性コルセット(胸椎用・腰椎用)

軟性コルセット(腰椎用)医師の指示により、さまざまな胸腰椎疾患に用いられます。脊柱の動きを制限するとともに、腹圧を高めることにより、胸腰椎の支持性を高め負担を軽減します。

硬性コルセット(胸椎用・腰椎用)

硬性コルセット(胸椎用)プラスチック製の装具です。医師の指示により、充分な安静固定が必要な胸腰椎疾患に用いられます。

頚椎装具

頚椎装具頚椎(首)の動きをコントロールし、安静を保つ目的で使用します。

下肢装具

股関節から足先までの各部位に装着する装具です。

長下肢装具

長下肢装具大腿部から足底までの構造で、膝関節と足関節の動きをコントロールします。症状に応じて継手を選択できます。

膝装具

膝装具(画像左:レーマン継手使用硬性 右:変形性膝関節症用OAサポーター大腿部から下腿部までの構造で、膝関節のコントロールが必要な方に用いられます。

プラスチック短下肢装具

プラスチック短下肢装具(画像左:シューホン型 画像右:タマラック型)下腿部から足部までの構造で、足関節の動きをコントロールします。プラスチックの材質、厚み、形状によって、身体状況に合わせた動きを再現します。また用途に応じた足継手を用いることで、多くの麻痺性疾患に対応できます。

金属支柱付き短下肢装具

金属支柱付き短下肢装具(画像左:両側支柱型 画像右:アキレス腱断裂用)腿部から足部までを金属支柱で支えた短下肢装具です。強い制動力が得られ、ストラップを用いることで内外反を矯正することができます。

ゲイトソリューション

ゲイトソリューション(画像左:両側支柱型 画像右:シューホン型)小型油圧ダンパーの効果により滑らかな歩行を実現させた装具です。

PTB免荷装具

PTB免荷装具(画像左:あぶみ型 画像右:足継手付き)膝蓋靭帯で体重を支えて、下腿や足部を免荷する装具です。下腿骨骨折・踵骨骨折などに用いられます。医師の指示のもと治療経過に伴って、装具の高さを調整し、徐々に体重をかけていくことが可能です。

足底装具

足底装具(画像上段:アーチサポート 中段:外側くさび 下段:外反母趾用外反母趾・偏平足・開張足・リウマチなどさまざまな足部の疾患による変形や痛みのある方に用いられます。靴の中に入れるインソール(中敷き)や屋内でも使用できるような形状など、用途に応じて作製します。

靴型装具

医師の処方の元に採寸・採型し適合された靴のことで、足部変形の矯正や疼痛を和らげる目的で用いられる装具です。短靴、チャッカ靴、半長靴、長靴と4タイプがあります。

支柱付靴型装具

支柱付靴型装具靴型装具に支柱を取り付けた装具で、足部の内外反を矯正するためにT・Yストラップをつけたりします。一般的に屋外用として用いられます。

オーダーメイド靴

オーダーメイド靴足部の変形防止、矯正、患部の保護や足の運動補助などを目的として、ユーザー様の足に合わせて製作します。デザインもユーザー様のご希望に添えられるように努力しております。

※ 写真:日本義肢装具協会「義肢・装具カタログ」より転載